建築コスト

建築にかかる費用は本当に膨大です。

私はホテルのFF&Eを担当する中で、多くの施工業者の見積もりを見てきました。

例えば、タイルの施工費などの内装工事費用、外壁の塗装工事、電気設備工事、解体工事からカーペットの施工費まで、他にもいろいろ項目はまだまだたくさんあります。

手数料が載っていたり、材料費も幅が広くしかも材工になっていると、材料費と工事被害者になっており、それぞれの内訳が分かりません。

オーナーは材料の品質や、グレードもわからないまま、業者さんがこの中から選んでくださいとサンプルを持ってこられた中から選んでいる方もいらっしゃいます。

そして、値段が、、と話すとグレードダウンした素材になってしまう、、本当に残念ですよね。

日本の場合は、カタログが定価表記になっているので、実際の卸値は分かりにくくなっていますが、仕入れ値の感覚がないと、まともに同じ目線での会話はできません。どこまで行ってもオーナーさんが不利な状況をどうにか脱して頂きたい!

本来は、建物をお金を払って立てる施主が1番得をしなきゃいけないはずです。リスクを取っているのは施主だからです。

業者さんには、しっかりと施工費用をお支払いし、手数料も取っていただく代わりに、材料は支給しますので、それを使ってくださいと依頼することをお勧めしています。オーナーから材料支給の形を取ると言うことです。そうすれば、安易に素材のグレードを下げることなく、減額案を考えることができたり、材料は材料、工事は工事としてプランニングすることが可能になります。

とにかく材料か工事か何かわからない費用が混在しているうちにはまともな交渉はできません。

特に日本の業界では丸投げがノーマルなスタイルなので、なぜか工事する業者さんだけが全てを知り、そこにお伺いを立てながら工程を進めていくような流れになってしまうのです。本当にこれは残念だと思っています。

人がすることなので、人によっても感覚値は変わります。材料や素材のセンスが合わないとほんとに辛くなります。建築コストも真剣に向き合っていくと、信じられない位のクオリティーの差に驚きます。

コストが高くて、ロークオリティーの建築もほんとにたくさんあるのは、そのせいです。正しいコストで施工は施工のプロへ、材料や家具はff&eのプロへ相談することをお勧めします。出来る限りその道のプロフェッショナルに直接オーダーすることが、大変ですが、ハイクオリティーな建築を建てる際に有効な手段です。

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